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遺言書を作ろう! > 公正証書遺言との違い
遺言書の作り方は、大きく3つあります。①自分で書いて家に置く、②自分で書いて法務局に預ける、③公証役場で公正証書にする。このページでは、いちばん確実といわれる公正証書遺言について、費用がいくらになるのか(公証人手数料令の別表つき)、何を持っていくのか、自筆証書遺言とどこが違うのかを整理します。
このページの内容
| ①自分で書く (家で保管) | ②自分で書く (法務局に預ける) | ③公正証書 | |
|---|---|---|---|
| 費用 | 0円 | 3,900円 | 4万円前後〜 |
| 手書き | 必要 | 必要 | 不要 |
| 証人 | 不要 | 不要 | 2人必要 |
| 形式ミスで無効 | ありうる | 減る(形式面は確認される) | ほぼない |
| 内容の助言 | なし | なし | 公証人が確認 |
| 紛失・改ざん | ありうる | 起きない | 起きない |
| 死後の検認 | 必要 | 不要 | 不要 |
| 出張 | — | 不可(本人が行く) | 可能(病床・自宅・施設) |
| 向いている人 | まず形にしたい | 確実に残したい | 財産が多い/揉めそう/字が書けない |
①②については自筆証書遺言の書き方と法務局に預ける制度で詳しく説明しています。
民法969条にもとづき、公証人が遺言者の意思を確認して作成する遺言です。作成には証人2人の立会いが必要で、完成した原本は公証役場に保管されます。
大きな特徴は3つです。
また、内容そのものについても公証人が確認するため、「その書き方だと特定できない」「その分け方だと遺留分で揉める」といった指摘を受けられます。相談は無料です。
公正証書遺言の手数料は、公証人手数料令第9条別表という政令で決まっています。全国どこでも同じ金額です。
| 目的の価額 | 手数料 |
|---|---|
| 100万円以下 | 5,000円(50万円以下は3,000円) |
| 100万円超 200万円以下 | 7,000円 |
| 200万円超 500万円以下 | 13,000円 |
| 500万円超 1,000万円以下 | 20,000円 |
| 1,000万円超 3,000万円以下 | 26,000円 |
| 3,000万円超 5,000万円以下 | 33,000円 |
| 5,000万円超 1億円以下 | 49,000円 |
| 1億円超 3億円以下 | 49,000円+超過額5,000万円までごとに15,000円 |
| 3億円超 10億円以下 | 109,000円+超過額5,000万円までごとに13,000円 |
| 10億円超 | 291,000円+超過額5,000万円までごとに9,000円 |
総額をこの表に当てはめるのではありません。
| 妻(2,000万円) | 26,000円 |
| 遺言加算(1億円以下) | 13,000円 |
| 正本・謄本(書面・数枚) | 数千円 |
| 合計の目安 | 約4万円 |
| 妻(3,000万円) | 26,000円 |
| 長男(2,000万円) | 26,000円 |
| 長女(1,000万円) | 20,000円 |
| 遺言加算(1億円以下) | 13,000円 |
| 合計の目安 | 約8.5万円+正本謄本代 |
同じ6,000万円でも、渡す人数が増えると手数料が上がります。証人を公証役場に紹介してもらう場合は、これに1人あたり1万円前後が加わります。
公正証書遺言には、必ず証人2人の立会いが必要です。ただし、次の人は証人になれません(民法974条)。
つまり、財産を受け取る家族は証人になれません。子どもや配偶者は原則として不可です。
心当たりがなければ、公証役場に紹介してもらえます。費用は1人あたり1万円前後が目安です。証人には遺言の内容が分かってしまうので、身内に頼みにくいときは紹介を使うほうが気楽です。
必要書類は事案によって変わります。予約のときに確認してください。
③公正証書が向いている
②法務局に預けるで足りる
①まず自分で書いてみる
①から始めて、あとで②や③に切り替えることもできます。何も残さないのがいちばん困るので、まず①で書いてみるのは十分に意味があります。
Q. 公正証書遺言なら、絶対に無効になりませんか?
A. 形式の不備で無効になることはほぼありません。ただし、作成時に判断能力がなかったと後から争われる可能性は残ります。心配な場合は、診断書を用意しておくなどの対応があります。
Q. 公正証書にしたあと、内容を変えられますか?
A. 変えられます。新しい遺言を作れば、矛盾する部分について古いものは効力を失います。ただし作り直すたびに手数料がかかります。自筆証書で書き直すことも法律上は可能です。
Q. 遺留分は公正証書でも関係ありますか?
A. 関係します。公正証書にしても遺留分は消えません。誰がどこから支払うかを遺言で決めておくと、揉めにくくなります(民法1047条1項2号ただし書)。
Q. どこの公証役場でもいいですか?
A. どこでもかまいません。ただし出張してもらう場合は、その公証人の所属する法務局の管轄内に限られます。
Q. 費用を安くする方法はありますか?
A. 渡す人ごとに手数料が計算されるので、細かく分けるほど高くなります。また、下書きを持っていくと打ち合わせ回数が減ります(手数料そのものは変わりませんが、時間と交通費が減ります)。
Q. 行政書士や司法書士に頼むといくらですか?
A. 公証人手数料とは別に、8万〜20万円程度が目安です。証人の手配、書類集め、文案づくりまで任せられます。揉めている場合や、代理が必要な場合は弁護士になります。
出典:日本公証人連合会「2 遺言」Q7(公証人手数料令第9条別表)。最新の情報は日本公証人連合会の公式サイトおよび最寄りの公証役場でご確認ください。